本好き日記

本好き腐女子の読書日記を綴るブログです!

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夜想

夜想
貫井 徳郎
¥ 1,750
文藝春秋 (2007/05)

主人公の雪藤は、交通事故で妻子を失ってしまったのだが、いまだその痛みから立ち直れずにいるのだ。仕事場でもミスを連発してばかりだった。そんなある日のこと、雪藤は不思議な女に出会ってしまうのだ。それは落とした定期入れを拾ってくれた天美遥という女性なのだ。天美遥は雪藤のことを何も知らないはずなのに、あなたがかわいそうだと、いって泣いてくれたではないか。
数日してから、天美遥の働く喫茶店を訪ねてみた雪藤は、なんと天美遥が不思議な力を持っていることを知ってしまうのだ。なんでもその人の持ち物に触れただけで、その持ち主がいま何を考えているのかがわかってしまうというではないか。
自分に共感を寄せてくれた天美遥に信頼を抱いてしまう雪藤なのだ。
同僚の女性を通して知り合った雑誌の編集者と、天美遥を会わせることにするのだった。天美遥は両親を亡くしていたのだ。天美遥は医者だった父の志を継いで、人の役に立つことがしたいと考えていたのだ。
天美遥は金儲けなどには興味がないのだが、マスコミを通じて訪れてくる人に、天美遥は真摯に対応してしまうのだ。
天美遥の不思議な能力はほんとに本物だったのだ。天美遥の元にやがてたくさんの人が集まりだし、天美遥を支えてみたいというかわった人が自然に集団を作り始めてしまったのだ。
雪藤は、宗教などではないのだとそう思うのだが、だんだんと宗教団体の趣を帯びてくる天美遥の支持者たちなのだ。
会の運営には経費がかかってくるので、これだけの経費が持ち寄りで済むはずもなく、訪問者からお金をとりたてることやスポンサーを得てお金をとることなどもしながらだんだんと会はまとまっていくではないか。
そうこうしている内に雪藤は、会社をやめてしまい「コフリット」という名前のついた宗教まがいの集団のまとめ役になってしまうのだ。
雪藤の他に、笠置というかわった男もいつの間にかコフリットにやってきて、重要な発言をするようになったいったのだ。
雪藤は、なぜか如才ない笠置に純粋に信頼を置くことがなかなかできないでいるのだ。
コフリットには、美しい天美遥の容姿だけに惹かれてやってくる人間がでてくるようになっているではないか。会を大きく繁栄させるために間違った手段に走る若者たちが出てくるしまつだ。そんな人間たちが、雪藤にはどうしても許せないのだ。
雪藤にとって天美遥は、自分を救ってくれた神というべき存在であったのだ。そんな純粋な思いは結果として、まわりの人間に対しても不信感を抱かせることにつながっていくのだった。当然のことなのだが次第に孤立していってしまう雪藤なのである。
会は最後は想像通りに一気に破綻へなだれ込んでいってしまうのだ。
破綻劇の鍵を握っている人間は、最初から読む人に解るように伏線が張られているので、探して貰いたい。
天美遥の失踪で雪藤が落胆してしまうのだが、さくしゃは最後に優しい結論を用意してくれているのだ。
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