本好き日記

本好き腐女子の読書日記を綴るブログです!

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眉山

眉山 (文庫)    ¥ 520 さだまさし   幻冬舎 (2007/04) 単行本は2年ほど前に出ていると思うのですが、映画化にあわせて文庫本になったみたいです。主人公咲子は、東京で旅行代理店に勤めています。身内は郷里の徳島に残る母だけです。父はいません。もともとは東京神田の生まれで、ちゃきちゃきの江戸っ子だという母の龍子です。その母は、徳島で夜の店を営んで咲子を育て、老いてからは店をたたんで自分で選んだ介護ホームに入居してしまいました。病院でトラブルを起こしたという知らせを聞いて、咲子が徳島へ帰ると、やつれてはいたものの、聡明な母には変わりがありませんでした。よく話を聞いてみると、生意気な看護師を叱り飛ばしたんだというのです。また、看護師のぐちにつきあって失言をした医師にも龍子は胸のすく啖呵をきってみせたそうです。喧嘩っ早くて情に厚い母の龍子です。若いお客さんにはただ同然で飲ませてやっていたことから、地元の名士と呼ばれる人たちにも慕われていました。「神田のお龍に生意気なことを言うな。」と、上司に諭され、医師は母の龍子に頭を下げたそうです。そんなこともあって、咲子と医師はしだいに親密になっていきます。母は、結婚せずに咲子を産みました。大 好きな人の子供を産んだから、幸せだったでしょう。咲子は私の命だと母はいつも言ってました。その母が、癌に犯され余命がいくばくもないことを知って、咲子はどうしようもないほど打ちのめされます。そして、母が、死後献体を希望していることを知って動揺します。やがて、阿波踊りの日がやって来て、母のたっての願いで、母を阿波踊りの会場に連れて行く咲子と医師。そこで、母は、ひとりの男性とすれ違います。車椅子に乗っている80歳くらいの男性です。死を覚悟した母から渡された、母の大好きな人の面影を残すその男性と、母は視線をあわせることもなく、毅然としてすれ違ったのです。母龍子の毅然とした生き方、江戸っ子らしいキップのよさが気持ちいいです。
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