本好き日記

本好き腐女子の読書日記を綴るブログです!

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道化師の蝶


「道化師の蝶」円城塔著は、第146回芥川賞受賞作品で、ある小説をめぐるストーリーで、スタイルがふたつに分かれていて、始めに小説の背景が綴られて、その後にその小説そのものが綴られているので、小説の中に小説が綴られているのです。
背景は私が、エイブラムス氏と出会った所からスタートし、旅のフライト中でエイブラムス氏は年中飛行機で旅行をしているのです。
エイブラムス氏は閃きを捉えるために万年筆ほどの銀色の網を持っているのです。なんでも架空の蝶を捕まえたことがあるというのです。蝶は誰にも見えなかったが、新種で蝶に道化師の蝶と名付けたのです。
私のアイデアもエイブラムス氏の網にひっかかる。私は旅行で本を読むことができなかった。旅行をしている間に読みたい本があればよいと話した所で、エイブラムス氏はそのアイデアを見事に事業化したのです。
「飛行機の中で読むに限る」「豪華客船で読むに限る」といったタイトルの本が発売され、売れたのだがエイブラムス氏は他界してしまうのですが、謎の作家友幸友幸が綴った「猫の下で読むに限る」の原稿を入手した直後だったのです。
奇妙なストーリーで、使う者のいない人工言語、無活用ラテン語で書かれているのですが、友幸友幸は言語の天才で、定まった住まいを持たない放浪者でもあったのです。
エイブラムス氏の死んだ後、氏の遺産で友幸友幸を探すために、専門家を使って探したのですが見つけることができなかったのです。
友幸友幸はある日どこかにふらりと現れて、宿を借りたり廃屋に住みついたりして、その土地の言語で書かれた作品が膨大な量が残されていて、「わたし」が翻訳した友幸友幸のストーリーが語られるのです。

友幸の文章の中でも、語りの一人称は「わたし」ですので混乱しますが、「わたし」(友幸友幸本人のこと)が旅行をする目的は、土地の手芸を勉強するためで、その土地の手芸を解説した本を売っているのです。
例えば老婆が軒先に椅子を出して刺繍をしている姿を「わたし」は老婆のそばに座って刺繍のやり方を記録したので、言葉は必要なかったのです。手芸をする女性は、どこの国でも同じような話をするからですが、「わたし」は夜間にひたすら書くことに費やしたのです。
「わたし」の記憶は長くは保たず初めて来たと思った場所でも、なじみの物を目にすることがあったりします。
「わたし」に部屋を貸してくれた人に、エイブラムスという人がいて「わたし」が去った後に、エイブラムス氏が残された書き物を見つけ、興味を抱いたらしいのです。
今「わたし」はエイブラムス氏の財団に勤めていて「わたし」が残した作品が多く保管されており、多くのエージェントがやってきて「わたし」についてのレポートを報告しているのです。
エージェントのひとりがあるとき「わたし」に向かって「友幸友幸」と、疑問符のついた口調で尋ねた。「わたし」はその冗談を手を振って払いのけるのです。
「わたし」はある老人に会い、請われて銀色の網を作ったのは、着想をつかまえるためのもので、老人のもとには珍しい新種の蝶を持ち込んだのは確かエイブラムス人でした。
フライト中、本が読めない男性を見つけ、男性の頭に卵を産み卵がかえれば、それは「わたし」の子供なのです。「わたし」たちはそうして思考を種をつないでいくのです。

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